Interview

言語療法の未来に向けて

言語聴覚士N.S.

2012年 / 中途入社

児童発達支援/放課後等デイサービス

Interview

speech therapist

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01

訪問看護ステーションでの勤務

発症したばかりの人を見ることで、症状を評価する力を身に付けることができるのではと考え、新卒では急性期病棟に勤めていました。1年間勤務した後、知り合いの言語聴覚士(ST)に誘われて転職を決めました。今だからこそ、訪問リハビリはハードルが高いと思いますが、2年目ということもあり、逆に怖さを知らなかったのですよね。笑
友人は病院務めが多かったので、他の皆ができないことを経験できるというのも魅力でした。 入社当時は従業員が30人くらいしかいなくて、和気あいあいと一体感を持って働いていた記憶があります。新規依頼の件数を日めくりカレンダーのようなもので管理していたのですが、はじめて40件を超えたときに、お祝いでサーティーワンのアイスクリームを揃って食べたのがすごくいい思い出です。
訪問看護ステーション立ち上げの初期メンバーなので、もちろん苦労もたくさんしました。最初はSTが2人しかいなかったので、訪問地域の割り振りが大変で、土地勘もない中、大阪市大正区から大東市に行き、そこから大阪市住之江区に移動するというような非効率的な動線で動いていました。 正直、今みたいに社内研修がたくさんあるわけでもなかったので、ひたすら自分で勉強しながらついていくしかありませんでした。
STの先輩と会えないことも多かったので、看護師さんからもご利用者への接し方などを教えてもらい、鍛えていただきました。厳しかったですが、とてもいい経験ができたと思います。

02

言語療法に特化した施設の立ち上げ

言語療法に特化した当施設の立ち上げは訪問看護ステーションに勤務していた頃から希望していたことでした。地域で働く中で、言語療法のニーズは高いもののSTが常駐するデイサービスがいかに少ないか、身をもって体験したのです。訪問でも「やっとSTさんを見つけました!」とお声をいただくことが多く、特に、言語の発達について困りごとを感じているお子さまへの支援が、後手後手になってしまっていることに危機感を覚えました。
枚方市はエリアが広いので、市町村だけではすべてのお子さんには目が届かないのだと感じています。色々な理由で、なかなか相談できないという保護者の方も多いです。地域にひとつでも言語療法の拠点を作ることで「ここに相談すればいいんだ」と思える方が増えれば、とずっと考えていました。どのようなサービスが最適か試行錯誤し、「児童発達支援」「放課後等デイサービス」「保育所等訪問支援」の3つを柱として、当施設を立ち上げたのです。

03

言語療法の未来に向けて

リハビリ職と呼ばれる「PT(理学療法士)」「OT(作業療法士)」「ST(言語聴覚士)」の中で、STは比較的新しい職種です。だからこそ抱える不安や悩みもあると思います。今後、言語療法を高めるためには、STの輪を広げることがとても重要だと考えています。地域にはまだまだSTが少なく、小児分野では特に不足していて、そのような課題を感じているのは私だけではないと思います。ST同士で横の繋がりを持ち、状況を共有しながら一緒に課題解決に向かえるような場を作っていきたいと思います。

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